私は、現世の中を行き来する退行催眠(幼児期退行・胎児期退行も含む) と前世療法の枠を越えて、魂の長い歴史の底に幾重にもなってこびりついていると思われるトラウマの解消に焦点を絞った催眠療法を始めています。そのヒントをくれたのは、心理療法の専門家として現場で治療に当たっている友人でした。トラウマにのみ完全に焦点を当てながら催眠とドッキングさせることで、それまで突破できなかった心身の深いトラウマの壁を突破できる可能性が一気に広がった気がしています。まだ、改良しなければならない部分や更に進化させるべき部分はもちろんありますが、セラピーの幅が広がりました。それが、うれしいのです。
 
ところで、先日お越しくださったH様から、メールを頂きました。
H.様のご快諾を得た上で、ご紹介いたします。H様、ありがとうございます。
 
 

「先日はお引っ越し前にたいへんありがとうございました。m(__)m
今回も不思議な体験でしたが、過去の私の体験が今の私に影響している部分があると思いました。
前世では不自由な身体で寝たきりになっている為、最初背中が痛かったでのですが、実はリクライニングに座って過去生に行く前から背中が痛くなってました。
この痛みは何と思ってました。
魂のほうで今回行く場所が先にわかってたのでしょうか。
でも痛みは途中で自然に消えてました。
セッションのあと、このことを伝えそびれてしまいましたがこのようなことはありますでしょうか?
これからお引っ越しに向け更にお忙しくなると思いますがお体ご自愛下さい。
八ヶ岳もいつか行ってみたいと思っています。お元気でお過ごし下さい。ありがとうございました。

(東京都 H.様)」
 
以下は、私の返信の一部です。

「魂は既にメッセージを発していたのでしょう。セラピールームに入った瞬間から、そうした体からの強いメッセージを受け取る場合もあります。トラウマからの叫び、とでもいうのでしょうか。思い出して自分が手をさしのべてあげることで、トラウマは消滅し、体の痛みも消えます。時空を越えて、細胞が記憶していたとしか思えない現象ですが、こうしたことは、特に稀なことではないのです。
人間というのは、奥深いですよね」
 

セラピー は、前世療法でもなく年齢退行催眠でもない、トラウマ解消に的を絞ったセラピーでしたが、自動的に前世へさかのぼられました。
 

クライアント様の中には、いくつかの前世と今世のトラウマがいくつも一致しており、しかも幾重にも複雑に絡み合いながら、体内の臓器にまで広がっている方もいらっしゃいます。こうした場合は、これまでの催眠療法をしていては、とても時間がかかるか、太刀打ちできないかでした。もちろん、もっと優秀な催眠療法家ならば、私のように苦しむこともないのかもしれません。
でも、優秀でないが故に、壁にぶつかり、苦しんだおかげで、更に前が開け、人間という存在の不思議に改めて感動できるのも、また事実なのです。