ヒプノセラピストという職業柄、大切な方を亡くされたクライエントの方にお会いする機会も多い。亡くなられた方に対して、クライエントの方は、自分がしてあげられなかったことや言ってあげられなかったことへの後悔・罪悪感・悲しみ等の入り混じった感情を抱えている。そうした感情の重さに押し潰されて、本来の自分自身の人生を生きられなくなる場合がある。自分だけ幸せになっていいのか、亡くなった○○に悪い、という罪の意識が、知らないうちに心の底にこびりついている場合である。
そうした時に、運悪く、まがいものの霊能者やヒーラーと出会ってしまい、その人たちから、「○○が成仏していない、貴方はもっと△△するべきだ、云々・・・」などということを言われたら、こびりつきは一層強固になりやすい。
 

でもね。それだけ大切に思われている死者の方というのは、間違いなく幸せ者なのではないだろうか。生きている時以上に深く大事に思われていたりするのだから。
実際にセラピーに入ると、死者の方は、そんなクライエントの方に笑顔で会いに来てくださるのだ。不満や憎しみとは対極の柔和な優しい表情をして、クライエントの方の目の裏に甦る。

私は普段は霊を全く見ないタイプなのだが(本当よ)、セラピーの時だけは、変化する。クライエントの方の潜在意識を拓いていく中で、同時に私自身の潜在意識も自動的に拓かれていくからなのだろう。私も、死者の方のお姿を見ているのだ。視覚で見ているのではない。なんというか、脳で見ているというか。脳に映し出されるお姿を、脳が見ているというか・・。だから視覚は補助的にしか使っていない。うまく説明できないが、普通の状態では使用しない感覚が無意識のうちに立ち上がるようなのだ。
クライエントの方と、目が似ていらっしゃるなぁとか、髪がウエーブがかっていて綺麗だなぁ、生前はとてもおしゃれな方だったのだぁとか・・・、いろんなことを感じながらセラピーさせていたた゜いている。多分、このブログを読んで、びっくりしているクライエントの方もいるのではないかと思うが、そんなことを感じていたわけなのですよ。

なんでこんなことを書いたかというと、まがいものの霊能者やヒーラーの言葉も手伝って、マイナスの念で自分自身を呪縛してしまうケースが多い、ということを言いたかったからだ。

人は誰でも、何らかの生きる目的を持って生まれてくる。それを見えなくしてしまうのは、深い悲しみだったり、罪悪感だったり、怒りだったり、他人からの心無い言葉だったりする。
貴方の大切にしていた方は、亡くなってから貴方をマイナスの思いで縛るようなことはしない。貴方が前を向いて笑顔で生きていくのを見守っているのだ。