あの日から8年。震災後から2015年までは福島の実家に泊まることができましたが、2016年以降の福島滞在は、事情があってホテル泊です。以前よりも福島が遠く感じられるようになってしまったのは、残念ながらそのせいかもしれません。泊まる場所が変わっただけなのに、以前は確かにあったけれども、もう自分の属する場所はなくなったのだという感覚が生じました。こうした距離感がそのまま心の距離になっていったのでしょう。

8年前と比べると、私の友人関係もだいぶ変わりました。きっかけになったのは、まぎれもなく東日本大震災です。あの震災で起きたことや、失われた人の命に対する個々人のとらえ方を知ったことで、今後も連絡をとっていきたい人と、そうでない人とが明確に分かれたのです。自分の心に素直になったら、昔からのつながりを絶つことになったわけですが、私はよかったと思っています。もちろん、楽しい思い出もたくさんあったため、関係性を変えて後悔しないかどうか非常に逡巡しましたが・・・・・。
人生は有限です。自分の心に素直になることを怖がらないほうがよいのではないでしょうか。

震災で亡くなられた方々のために、せめて今日一日はあの日のことを振り返り、心から祈りたいものです。

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