春が近づいてくるにつれて、庭の計画を思い巡らせる時間が増えた。三鷹ではマンション住まいなので、庭というのは、八ヶ岳にある庭のこと。今年は、一角に畑を作ろうと思う。酸性土なので菜園には向かないし、昔八ヶ岳の噴火の際に飛んできた大小さまざまの石もゴロゴロ埋まっているしで、耕すことさえままならないだろうが、トライするのだ。ん~その前に、4月に山菜狩りをして、ふきのとう→ぜんまい→タラの芽→わらび(この順番で出るのだ)たらふく食べて、と。キノコのホダ木も何本か買ってきて、椎茸とクリタケの菌を埋め込まなくちゃ。これは、私の八ヶ岳での毎年の儀式のようなものなので、採りたてを飽きるほど食べないと、欲求不満になる。色気より食い気なのだ。

一方、毎春どうしてもできないでいるのが、白樺の樹液をとること。白樺の樹液は、甘くてミネラルが豊富に含まれていてとても美味しい。まさに甘露なのだが、採取するには、早春に釘で幹に少し穴を開け、そこにストローを差し込む。ストローから滴る樹液を採取し終えたら、ストローを外す。穴は自然にふさがるので心配いらない。一度やってみようと思うのだが、釘で穴を開ける作業が、どうしても可哀想でできない。代わりに白樺に対して私がすることといえば、なでなでして抱きつくこと黒ハート そーいえば白樺だけじゃないなぁ、庭の木のどれにもまんべんなく抱きついているわ。生きている木の幹に体を預けると、あたたかくて大らかですごく気持ちがいい。木によって、抱きついているときに伝わってくる感覚が違う。これって、食い気より色気ってこと? でも、相手は木だもんね、やっぱり色気ないか・・・(悲)。